三菱重工は2025年3月期の連結純利益が過去最高を更新する見通し

三菱重工業は8日、2025年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比4%増の2300億円になる見通しだと発表した。2期連続で過去最高を更新する。高効率のガス火力発電向けタービンや原子力など主力のエネルギー関連事業の好調が続くほか、政府の防衛予算増額を受け防衛事業の売り上げが伸びる。

年間配当は22円を予定する。4月1日付で株式を10分割しており、分割を踏まえると実質2円の増配となる。売上高に当たる売上収益は5%増の4兆9000億円、本業のもうけを示す事業利益は24%増の3500億円でいずれも2期連続で過去最高となる。受注高はエネルギー関連事業や防衛事業が前期に大きく増加した反動で13%減の5兆8000億円を見込む。

決算会見する三菱重工の泉沢社長㊨(8日、東京都千代田区)

同日発表した24年3月期の連結決算は純利益が前の期比70%増の2220億円、売上収益が11%増の4兆6571億円だった。純利益は14年3月期以来10年ぶりに過去最高を更新した。期末配当は従来予想を40円引き上げ120円とした。年間配当は分割前の水準で前の期比70円増の200円となる。

同日、東京都内で記者会見した三菱重工の泉沢清次社長は24年3月期を最終年度とする中期経営計画の成果を振り返り「グループが持続的に成長するための基盤が構築できた。(次の中期経営計画では)収益力のさらなる強化と事業成長の両立に挑戦していきたい」と述べた。

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