東北電力は26日、再稼働した女川原子力発電所(宮城県女川町、石巻市)2号機の営業運転を再開した。2011年の東日本大震災で停止して以来、同原発として13年ぶりとなる。震災後、被災地の原発が営業運転を始めるのは初めてで、電力の安定供給に役立てる。

原子力規制委員会は同日、事業開始前の検査が終わったことを示す「確認証」を東北電に交付した。女川2号機の調整運転は終わり、営業運転へと移行した。

女川2号機の本格稼働で、東北電は1カ月あたり約70億円、年間で約600億円の火力発電の燃料費低減効果を見込む。二酸化炭素(CO2)排出量の削減効果は年間で300万トンほどと想定している。

東北電は電気料金に関して、一時的な割引やポイント還元を打ち出している。財務状況などを踏まえ、本格的な値下げは現段階で考えていないとしている。

女川2号機は10月29日に東京電力福島第1原発と同型の沸騰水型軽水炉(BWR)として、同原発の事故後初めて再稼働した。12月7日には中国電力島根原発2号機も再稼働した。

【関連記事】

  • ・女川原発営業運転へ 周辺市町、核燃料税巡り議論本格化
  • ・東北電力、女川再稼働で電気代2カ月割引 原資120億円
  • ・東日本で原発ゼロ解消 東北電力、女川2号機を再稼働
  • ・再稼働の女川原発、安全対策に11年 防潮堤800メートル

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。