自民党は20日午前、税制調査会の会合を開き、宮沢税制調査会長は「少数与党であるが、責任政党として将来や未来に責任を持つ政策をわれわれは打ち出していかないといけない。何とか合格点がつく形にできたのではないか」と述べました。

そして、来年度の税制改正大綱を了承しました。

大綱では、最大の焦点だった「年収103万円の壁」を見直し、先に国民民主党に示した、所得税の控除額を20万円引き上げて123万円にするとしています。

20万円の引き上げは、基礎控除と給与所得控除、それぞれ10万円ずつ行い、年末調整で対応する形で来年から実施します。

一方、さらなる引き上げを主張する国民民主党に配慮するため、先に3党の幹事長で合意した「178万円を目指して、来年から引き上げる」などの文言に加え、「自民・公明両党として、引き続き、真摯に協議を行っていく」という文言を盛り込みました。

また、大学生などを扶養する世帯の税負担を軽減する「特定扶養控除」の年収要件は、国民民主党の要望を踏まえ、今の103万円から150万円に引き上げるとしています。

このほか、防衛財源を確保するための増税の開始時期について、所得税は決定を先送りし、法人税とたばこ税は再来年2026年4月からとしています。

また、公明党も税制調査会などの合同会議を開き、大綱を了承しました。

自民・公明両党は、20日午後、両党の税制調査会の幹部らが会合を開き、与党として税制改正大綱を正式に決定する運びです。

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