◆経済の先行き見極めたかった可能性
Q 植田和男総裁は経済と物価の見通しは「オントラック」だとしているのに、なぜ日銀は利上げを見送ったのでしょうか? A やはり米国経済の先行きと日本経済への影響をもう少し見極めたかったのだと思います。来年1月20日にトランプ氏が米大統領に就任します。「トランプ関税」が話題になっていますが、保護貿易主義が強まると日本経済に大きな問題が出てきます。今後の住宅ローン金利の行方について解説するMFSの塩澤崇COO
これまでは日銀は日米の金利差を縮めれば円安を是正できたのですが、景気が悪くなりそうなときに利上げで経済を引き締めてしまえば景気を冷やしてしまいます。 とはいえ、日銀としてはいつでも利上げしても良い状態だというシグナルは出しています。経済と物価の状況が「オントラック」だと説明しています。物価上昇も続き、実質賃金もプラスに近づいています。来年1月に日銀が追加利上げを行うのなら、多くの金融機関は4月に基準金利を引き上げ、新たな金利が適用されるのは7月以降になりそうです。 Q 今後の住宅ローンの金利はどうなる見通しですか?記者会見する日銀の植田和男総裁(大島宏一郎撮影)
A 住宅ローン金利競争は激化しています。日銀は今回、...残り 1300/1904 文字
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