JR東海と積水化学工業は18日、曲がるほど薄い新型太陽電池「ペロブスカイト」を搭載した東海道新幹線の防音壁を共同開発すると発表した。すでに試作品を開発しており、2025年1月からJR東海の研究施設で実用化に向けて実証実験を始める。発電した電力は新幹線の駅で電灯などの活用を見込む。
東海道新幹線の防音壁は線路を挟んで計650キロメートルある。JR東海は日当たりが良い南側の防音壁で、線路に向いていない海側の面に太陽電池を設置する方向で検討する。電池は現在、1枚あたり幅30センチメートルまで製造できるが、将来的には1メートル以上で実用化することをめざす。
実証では屋外で雨や風といった様々な環境下で発電性能が維持できるか検証する。専用の装置を用いて新幹線の振動や風圧を再現し、実際の運用に耐えられるかも試す。
JR東海はこれまで盛り土を覆う「のり面」に太陽光パネルを設置するなどの取り組みを実施している。丹羽俊介社長は18日の記者会見で「活用できるものは活用していく」との考えを示した。
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