2025年大阪・関西万博の開幕まで1年を切った。出展する民間企業では、先端技術のアピールに加え、仮想空間を利用して「遊び」や「子ども」を意識した出展も予定されている。日本生命保険はバーチャル版人生ゲームを開発するなど、エンターテインメントの進化をアピールしようとする動きが出ている。

日本生命の人生ゲームでは、ブースに大型LED(発光ダイオード)ディスプレーを設置。20~30人の参加者が専用端末を操作してルーレットを回す。ルーレットで出た数に合わせて、正面、左右側面、床の計4面のディスプレー画像が動くので、参加者自身が人生ゲーム内のマスを歩んでいるような感覚を味わえるという。

保有ポイントを増やしながらゲームを進めるが、ポイントには金額だけでなく健康状態なども反映。止まったマスでは進路、住宅の購入などの人生の節目で自らの選択を重ね、ゲームを進行させる。

参加者間で協力するイベントも設け、億万長者を目指すことで競うという従来の人生ゲームとは異なり、自分らしい人生のストーリーを疑似体験できる趣向とした。日生は万博に向け「『遊び』と『勉強』の両要素をバランス良く取り入れる」と意気込む。

パナソニックグループは、自社パビリオン「ノモの国」で、最新のセンサーや映像の技術を活用。子どもが新しい世界に入り込んで、モノをつくる想像力・創造力を養う体験を提供する。また、ゲーム業界からは、バンダイナムコホールディングスが人気アニメ「機動戦士ガンダム」の世界観を表現した展示などを行う予定だ。

各社とも、詳細については今後明らかにしていくが、最新技術とエンタメ要素の融合により、幅広い世代が楽しめる空間づくりを模索している。

日本生命保険が2025年大阪・関西万博で出展するバーチャル版人生ゲームのイメージ図(同社提供)

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