元行員が貸金庫に預けられていた顧客の資産十数億円相当を盗んだ問題で、三菱UFJ銀行は16日、記者会見を開いた。半沢淳一頭取は「信用信頼という銀行ビジネスの根幹を揺るがすものと厳粛に受け止めている」と謝罪した。一方、金融庁は同行に対し、銀行法に基づく報告徴求命令を出した。

三菱UFJ銀が会見するのは先月22日の問題公表以降初めて。元行員は40代の女性で、支店の貸金庫の管理責任者だった。支店に保管されていた合鍵を使って貸金庫を開けていたとみられる。

三菱UFJ銀によると、元行員は2020年4月~24年10月の約4年半の間に東京都内の練馬、玉川の2支店で、顧客約60人が貸金庫に預けていた現金や貴金属などを盗んだ。顧客からの指摘を受けて問題が発覚。三菱UFJ銀は11月14日付で元行員を懲戒解雇した。同行から相談を受けた警察が現在、捜査を進めている。

元行員が貸金庫の顧客資産を盗んだ問題を受け、記者会見で謝罪する三菱UFJ銀行の半沢淳一頭取(手前)=16日午後、東京都千代田区

元行員が貸金庫の顧客資産を盗んだ問題を受け、記者会見で謝罪する三菱UFJ銀行の半沢淳一頭取=16日午後、東京都千代田区

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