花王は投資ファンドとの攻防が続いている(東京都中央区)

花王は11日、アクティビスト(物言う株主)として知られる香港投資ファンド、オアシス・マネジメントから社外取締役の候補者5人を推薦する提案を受けたと明らかにした。オアシスは花王が提案を十分に検討しなかったなどと主張している。花王は「事実とは異なり大変遺憾」とコメントした。

オアシスは11日に発表した文書で、推薦した5人の候補者について花王が面談もしないまま、2日に2025年3月の株主総会で提案する別の候補者を発表したと主張。「深く失望し、不誠実な対応だ。国際的に経験豊富な社外取締役の選任が変革を進め、グローバルな競争に勝つために不可欠だ」としている。

これを受けて花王は「オアシスからの提案の前にすでに内定を決議していた。取締役などの選任は適切に審査している。候補者の誰とも面談しないまま前倒しで社外取締役候補を発表したという主張は事実とは異なり、大変遺憾だ」とした。

オアシスは10日、花王の株式を5.23%保有したとする大量保有報告書を関東財務局に提出していた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。