堀場製作所は10日、10ナノ(ナノは10億分の1)メートルなどの微細な粒子を解析する新装置を開発したと発表した。2種類の解析手法を組み込み、従来製品を使う場合と比べて検査や分析にかかる時間を半分に短縮できる。半導体用の研磨剤や医薬品の製造工程などに提案し、2029年までに330億円の売上高を目指す。
開発した「Partica(パーティカ)」はレーザーと画像による解析を組み合わせた。微小な粒子がサイズごとにどれくらいの数含まれているか計測する。同時に毎秒約1万個の粒子画像を撮影でき、形状や長さも調べられる。
研磨剤や医薬品、電池材料など幅広い粒子状の素材向けの需要を取り込む。例えば半導体の表面を磨く研磨剤の粒が大きすぎると不良品の原因になったり、抗体医薬品の分子同士がくっつきすぎると必要な効果が得られなくなったりする恐れがある。開発や製造工程での高速検査に対応する。
機器は従来のモデルから約20年ぶりに大幅なモデルチェンジをして開発した。希望販売価格は1930万円からで、25年1月6日に発売する。5年間で1750台の販売を目指す。
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