大気から二酸化炭素を回収する技術は「DAC=ダイレクト・エア・キャプチャー」と呼ばれ、大手商社の双日は、九州大学やJA全農=全国農業協同組合連合会などと実証実験を始めました。
二酸化炭素を通しやすい特殊な膜を何層にも重ね、空気の中の二酸化炭素を濃縮しながら回収できる装置を開発しました。
回収した二酸化炭素は農業用ハウスに移され、トマトなどの植物に吸収させることで温室効果ガスの削減につなげようとしています。
二酸化炭素の吸収によって植物の光合成も促進されるため、野菜の収穫量が2割から3割ほど増えるということです。
「カーボンエクストラクト」の森山哲雄社長は、「大気中に排出された二酸化炭素は長期間とどまるため回収の技術は欠かせない。農業以外の用途でも活用を目指していきたい」と話していました。
このほか大手商社の三井物産と三菱商事、日本航空、それに、商船三井の4社は、アメリカのベンチャー企業にあわせて数十億円規模を出資し、この事業に参入することにしています。
この企業は、コストが低い石灰石を使って大気中の二酸化炭素を回収する施設を運用していて、脱炭素に向けた取り組みが広がるか注目されます。
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