奈良県生駒市と奈良先端科学技術大学院大学は、同大が持つ研究シーズの事業化を支援する「いこま産学官アクセラレーションプログラム(I-SAP)」を共同で始めた。29日、「起業家思考を学ぶ」と題したイベントを同大で開催。超小型センサーを用いた脳活動の観測支援サービスなど、支援対象として採択した3件の研究シーズを発表した。メルカリの小泉文明会長による講演などもあった。
採択された案件は、事業化や事業成長に向けて専門家によるメンタリングを中心とする個別支援を約5カ月にわたって受けられる。専用ホームページなどでのPRも展開する。2025年2〜3月に生駒市と東京で成果発表会を開き、金融機関や企業との接点の提供のほか、希望に応じて個別商談会も設定する。事業運営は人材サービスのみらいワークスが担う。
メルカリの小泉会長は基調講演で同社の成長の軌跡を振り返りながら、起業におけるスピードの重要性や楽しさについて経験を語った。学生らも参加したパネルディスカッションでは、「目の前の人を笑顔にして価値を与えられていると思えればいい。好きなことを追求して」とアドバイス。「想像したビジネスモデルがそのまま行くことはないが、社会をどう変えていくかが大事」と話した。
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