ストールのように羽織るだけで肩こりを改善するパナソニックの「高周波治療器 コリコランワイド」が人気だ。ヒットの秘訣をマーケティングを担当した清水裕可里(しみず・ゆかり)さんに聞いた。
「肩こりを我慢して働き続けるビジネスパーソンを助けたいと考えました。軽くて薄い上にズレにくい形状のため装着感がほとんどありません。低周波と違って刺激もゼロなので仕事をしながらの長時間の治療が可能です」
本体は高周波を発するデバイス12個を肩こりのポイントに合わせて配置した。それを専用のアタッチメントに入れて肩にかける。充電式で約12時間のコードレス使用が可能だ。価格は3万8610円(2024年10月時点)。
パナソニックは国内で唯一、家庭用の高周波治療器を販売する。「よく目にする低周波は筋肉に作用してぴりぴりした刺激がありますが、高周波は血管を拡張し、血行を促進させて肩こりを改善します」
前のモデルはテープなどでデバイスを肌に固定する必要があったが、その煩わしさをなくすために「羽織る」という発想にたどり着いた。2023年12月の発売から今夏までの販売数量は計画の約5倍に達した。
社内公募でマーケティングの部署に異動後、コリコランワイドが初めての大きな仕事に。「この商品の開発では『午前中と同じように午後も働ける』という快適さを届けたいとの思いを軸に据えました」。清水さんは横浜市出身、41歳。
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