委託先の運送会社に残業代などを支払わなかったとして、公正取引委員会は28日、オフィス家具大手「イトーキ」(東京都中央区)に独占禁止法違反(不公正な取引方法)の疑いで警告を出し、発表した。
イトーキはオフィス用家具などを製造、販売し、運送会社に商品の搬送や組み立て、設置を委託している。公取委によると、イトーキは委託先の運送会社数十社に対し、年度末など繁忙期に生じた時間外労働や、商品のトラックへの積み込みや段ボールの返却といった契約外の業務をさせた際の代金を支払っていなかった疑いがある。
2024年問題前に取り締まり強化
公取委の警告は、独禁法違反の疑いがある行為の取りやめや再発防止を求める行政指導。労働時間の規制強化で運転手不足が懸念される「2024年問題」を踏まえ、公取委は運送業界の取り締まりを強化しているという。
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