就職情報サイトのマイナビは28日、転職を考えている人を対象にした2024年冬のボーナス(賞与)調査の結果を発表した。24年冬の賞与想定支給額は平均50万4000円だった。自身が理想とする賞与額は平均87万3000円で、想定支給額との開きは36万9000円だった。20代では転職の主要因に賞与の低さを挙げる割合が他の世代より高いことも分かった。理想との差をどう解消するかが雇用を確保したい企業にとって課題になっている。
正社員として働く20〜50代のうち、10月に転職活動をしたか、今後3カ月で始める予定の人を対象に11月1〜4日にインターネット上で調査した。有効回答は1369人だった。
賞与の少なさが「1番大きな転職理由だった」もしくは「1 番ではないが転職理由だった」と答えた人の割合は49.2%だった。賞与の少なさを転職理由とした人の賞与の平均額は30万8000円だった。
年代別では20代の30.6%が「1番大きな転職理由だった」と回答した。30代(22.5%)や40代(22.8%)と比べて割合が高かった。
今年の冬の賞与額が物価高を考慮して支給されていると思うか尋ねたところ、「そう思わない」が32.7%と最も多かった。「あまりそう思わない」(28.7%)も合わせると6割以上が賞与額に物価高が考慮されないと考えていた。生活に必要最低限だと思う冬の賞与額は平均53万7000円と、想定支給額との3万3000円の差があった。
同社のキャリアリサーチラボの朝比奈あかり研究員は、20代が他の年代に比べて賞与額の低さが転職の大きな要因となっている傾向について、「大幅な賞与の増額が難しい場合でも、生活に最低限必要な水準が満たされるよう、企業側には賞与の増額が求められている」と述べた。
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