阪神電気鉄道は27日、普通列車「青胴車」の代表的な型式である5001形車両が2025年2月に引退すると発表した。戦後に普及した加速・減速性能の高い「ジェットカー」の系譜で、沿線住民や鉄道ファンから親しまれた。12月から25年1月にかけてミステリー列車や貸し切り列車を走らせる。
5001形は1977年から営業運転を始め、8編成32両が製造された。冷房装置を装備し、83年、日本初の冷房化率100%達成に寄与した。現在運行する1編成は80年の製造から40年以上がたつ。車体の老朽化に加え、電力消費量や乗り心地の面でも旧式化してきたことから、最新の5700系車両へ置き換えが進む。
ジェットカーは59年から量産が始まった加速・減速性能を高めた車両群を指す。駅と駅の距離が平均1キロメートル以下という阪神電鉄の事情に対応し、戦後の都市間輸送の高速化につなげた。クリーム色とマリンブルーの塗装から、急行車両「赤銅車」と並んで阪神電鉄を象徴する車両だった。
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