独鉄鋼・機械大手のティッセン・クルップは25日、鉄鋼子会社ティッセン・クルップ・スチール・ヨーロッパの従業員約4割を削減する経営再建策を発表した。生産体制の合理化で2030年までに約5000人を減らすほか、事業売却などで約6000人を削減する。不振が続く主力部門の立て直しを図る。
鋼材価格の下落や主要顧客の需要減などが長引き、採算が悪化していた。同社は「過剰生産能力に加え、アジアからの安い輸入品が増えたことが競争力に大きな影響を与えている」とコメントした。
今後数年間で人件費を平均10%削減する。生産能力も年1150万トンから870〜900万トンに引き下げる計画だ。再建策では加工工場の閉鎖や独西部にある工場の株式売却も盛り込んだ。
ティッセン・クルップ・スチール・ヨーロッパの株式の一部をチェコのエネルギー大手EPコーポレート・グループに売却することで合意している。
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