北海道は25日、2024〜28年の道産食品の輸出拡大戦略の改定素案を公表した。28年までに道内港、道外港からの食品輸出額を1650億円にする目標を掲げた。28年までに農畜産物・農畜産加工品を250億円、水産物・水産加工品を1100億円、その他加工食品を300億円輸出することを目指す。
道は3月に輸出拡大戦略をまとめたが、中国による日本産水産物の禁輸措置による影響を踏まえ、目標額の設定を見送っていた。25日の道議会の委員会で示した改定素案で、中国禁輸を踏まえた数値目標を打ち出した。
道の食品輸出額は22年に1768億円となり、19〜23年の目標額1500億円を上回った。けん引役は中国へのホタテガイの輸出で、22年の道内港からの輸出額は448億円に上った。道内港経由の食品輸出額の45%を中国向けのホタテガイが占めた。
23年8月からの中国の禁輸措置の影響で、23年の道内港経由の食品輸出額は788億円で前年比2割減少。道内港から中国へのホタテ輸出額は251億円まで減った。
道によると、23年の年間食品輸出額は1511億円を見込む。中国の水産物需要への依存度を軽減するため、3月に公表した戦略ではブリや牛乳・乳製品、牛肉など6項目を新たに主要品目に加えた。輸出品目の多角化をはかり、中国以外の輸出先の開拓に力を入れる。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。