エヌビディアのAI半導体を組み込んだサーバー

【シリコンバレー=渡辺直樹】米エヌビディアの人工知能(AI)の処理に使う半導体の新製品について、内部が過熱する問題が発生し納入に遅延の懸念が出ていることが17日、わかった。米ネットメディアのジ・インフォメーションが報じた。問題が長引けば生成AIを手がけるIT(情報技術)企業の投資計画に影響が出る可能性もある。

報道によると、エヌビディアのAIに使う画像処理半導体(GPU)新製品の「ブラックウェル」の内部で過熱する問題が発生し、サプライヤーにサーバー関連の設計の変更を依頼したという。

エヌビディアの新製品は2024年3月に発表した。AIを動かすためにデータセンターに組み込んで使い、従来製品に比べ演算処理能力を高めた。より生成AIの処理を高速化できることから、米テクノロジー企業大手が相次ぎ導入を表明している。

新製品は半導体設計プロセスの問題もあり、以前から納入の遅れが指摘されてきた。同社は8月の決算発表時には24年11月〜25年1月に生産・出荷を始めると表明していた。さらなる出荷の遅れに懸念が広がっているという。

エヌビディアの広報担当者は「(新製品は)これまで開発されたものの中で最も先進的なものだ。データセンターに統合するために顧客と共同で技術的な作業を反復することは通常のことで、想定されていることだ」とコメントした。

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