銀座山形屋は上場廃止に向けた手続きを始める(東京都中央区の店舗)

紳士・婦人服のオーダースーツ老舗の銀座山形屋は14日、MBO(経営陣が参加する買収)により、2025年2月26日に株式を非公開化すると発表した。今後、成長のためのシステム構築や新規出店などで現金収支(CF)が悪化し、資本市場から評価を得られないと判断した。上場維持基準を満たすことができない可能性も考慮した。

株式併合を先行させる手続きで非公開化を目指す。1月23日に開く臨時株主総会で同社株8万5000株を1株にする株式併合議案を諮る。承認されれば、1株以上保有する株主は創業家ら含む主要3株主だけとなる。その他の一般株主が保有する1株未満の株式を銀座山形屋が強制的に買い取り、非公開化する。

買い取り価格は株式併合前の1株につき、14日終値から41%のプレミアムを乗せた1450円に設定した。買い取りの総額は15億円程度となる。

銀座山形屋は東証スタンダードに上場している。臨時株主総会で株式併合の承認が得られれば、MBOの手続きに入る。21年10月に公表した東京証券取引所の新市場区分の上場維持基準を満たすための計画書を撤回する。

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