セブン―イレブンの看板=2023年4月、東京都内

 セブン&アイ・ホールディングスが経営陣による自社買収(MBO)を検討していることが13日、複数の関係者への取材で分かった。株式を非上場化することで、カナダのコンビニ大手からの買収提案に対抗する狙いがあるとみられる。売上高が10兆円を超える企業のMBOが実現すれば異例だ。自社買収額は6兆円を超え、過去最大となる公算が大きい。

 買収資金の調達手段として創業家の伊藤家による出資のほか、大手銀行からの融資が想定されている。出資企業には伊藤忠商事も取り沙汰されている。銀行が巨額融資に応じられるのかなど、実現に向けた課題は少なくない。セブン&アイの広報担当者は「当社が発表したものではありません」とコメントした。

 セブン&アイ株の13日時点の時価総額は5兆8千億円規模。これまで国内企業が実施したMBOでは、大正製薬ホールディングスの約7100億円が最大だった。

 セブン&アイに買収提案しているのはアリマンタシォン・クシュタールで、買収総額は7兆円規模。これに対しセブン&アイは消極的な姿勢を見せている。

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