岩谷産業の間島社長はコスモエネルギーHDとコスモ石油の製油所で水素を製造する考えを明らかにした

岩谷産業が12日発表した2024年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比25%増の150億円だった。4〜9月期として4年連続で最高を更新した。3月に持ち分法適用会社にしたコスモエネルギーホールディングス(HD)の投資益を35億円、投資有価証券売却益を16億円計上したことなどが寄与した。

売上高は1%増の4000億円、営業利益は11%増の161億円だった。主力のLPガスで工業用の販売が伸びた。産業ガスの水素も引き合いが増えた。間島寛社長は同日の記者会見で「特にバーナーやボイラー燃料などで使われる機会が多くなっている」と述べた。

電気自動車(EV)の生産が低迷し、バッテリー向けのリチウムやコバルトといった材料の販売は低調だった。

25年3月期は売上高6%増の9020億円、純利益が14%増の540億円とする従来予想を据え置いた。10年連続で純利益の最高更新を見込む。

同日の記者会見で間島社長は、コスモエネルギーHDとコスモ石油の製油所で水素を製造するため連携していく考えを明らかにした。千葉製油所(千葉県市原市)内を軸に検討を進める。岩谷は液化装置などの整備に300億円程度を投じる方針だ。

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