大日本印刷が11日発表した2024年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比18%増の897億円となり過去最高を更新した。スマートフォン向けの有機ELディスプレー製造に使う部材やリチウムイオン電池用部材のバッテリーパウチなどが伸びた。政策保有株式や工場・物流施設の売却益も押し上げた。
純利益の通期予想(900億円)に対する進捗率はほぼ100%だったが、予想は据え置いた。出版・印刷や包装などで市場が縮小傾向にある中で付加価値を付けにくい製品の生産体制見直しなどを計画しており、構造改革費用を織り込んだ。
売上高は7083億円と2%増えた。出版などは市場縮小の影響を受けたが、有機ELディスプレー用のメタルマスクや半導体製造用部材のフォトマスクなどが増えた。液晶テレビ用パネルの大型化に伴って光学フィルムの出荷も増えた。
営業利益は39%増の381億円だった。円安効果に加えて、包装関連では原材料や物流コスト、人件費が増えた分の価格転嫁も進んだ。
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