近畿経済産業局は11日、電池技術の教育プログラム導入を検討している工業高校や高等専門学校の教員向けにカリキュラム概要などの説明会を開いた。同局は業界団体などと共に「関西蓄電池人材育成等コンソーシアム」を設立し、各高校・高専向けに関連教材などを作成している。2024年度から一部の学校で導入されている教育プログラムをさらに普及させる。
近畿経産局内で説明会を実施し、オンラインでも参加者を募った。高校や高専の教員、計60人程度が参加。電池業界団体の電池サプライチェーン協議会(東京・中央、BASC)と共同で、教育課程を導入するまでの手続きや電池産業の解説を行ったほか、コンソーシアムの教材を実際に導入した学校の教員からの情報共有を実施した。
電気自動車(EV)に必要な電池への注目度は高く、工場が集積する関西を中心に電池教育課程を導入する学校が増えている。24年3月時点で電池の教育課程を実施する予定だとしていた高校や高専は計14校だったが、大学なども含めて実施校は計25校まで広がった。電池工場などへ人材を送る派遣会社が教材を利用するケースも出始めた。
電池人材の育成などを手掛ける次世代産業・情報政策課の土屋貴史課長は「教員に関心をもってもらうことで人材育成の普及につながってほしい」と話す。足元では電池教育課程の実施校を増やすべく、電池に関連する実験を各校内で行うための事例集の作成などを進めている。
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