記者会見するふくおかFGの五島久社長(11日、福岡市中央区)

ふくおかフィナンシャルグループ(FG)は11日、2025年3月期の1株あたり年間配当について、従来予想から5円積み増して前期比20円増の135円にすると発表した。市場金利の上昇で貸出金利回りが改善したほか、投資信託の販売も好調な状況を反映した。通期の純利益見通しも前期比18%増の720億円と、従来予想(12%増の685億円)から上方修正した。

同日発表した24年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比29%増の391億円だった。傘下の地銀4行合算の本業のもうけを示すコア業務純益(除く投資信託解約損益)は16%増の679億円だった。ふくおかFGの五島久社長は「下期は貸出利息(の増加)もプラス要因として反映され、(利益が)もう一段乗ると思う」と話した。

あわせて傘下のデジタル専業銀行「みんなの銀行」が25年2月28日付で減資すると発表した。資本金と資本準備金をそれぞれ127億円から56億円に引き下げ、計約140億円を大幅なマイナスとなっている利益剰余金(欠損額)の穴埋めに回す。過大だった資本金を是正することで、税負担の軽減効果も期待できる。

みんなの銀行の単独最終損益は24億円の赤字(前年同期は27億円の赤字)だった。9月末時点の口座数は前年同月末比37%増の112万件、預金残高は65%増の428億円だった。

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