独立系ベンチャーキャピタル(VC)のB Dash Ventures(東京・港)は6〜8日、スタートアップ関連イベント「B Dash Camp(ビーダッシュキャンプ)」を福岡市内で開いた。スタートアップが事業モデルを競い合うピッチ大会が開催され、ショート映画配信サービスのSAMANSA(サマンサ、東京・渋谷)が優勝した。
サマンサは10分程度で完結するショート映画のサブスクリプション(定額課金)サービスを手掛ける。2022年にアプリの提供を開始。現在は月額370円で約700作品を視聴でき、有料会員は4万人を超える。
最近では美容室や航空機内、サウナなど施設向けにショート映画配給事業を始めた。韓国、タイ、インドネシアなど海外展開にも取り組んでおり、24年5月にサービスを始めた米国では「SNSのフォロワー数が日本を超えた」(同社)という。
創業者の岩永祐一代表は米国の映画学校を卒業したクリエーター出身。世界60カ国、1万人以上のクリエーターと関係を構築しているのが強みだ。岩永代表は「今後資金調達をしてグローバル展開やオリジナル作品の制作に力を入れたい」と意気込む。
審査員で主催者のB Dash Venturesの渡辺洋行社長は「グローバルで羽ばたいて日本を代表するスタートアップになってほしい」と話した。準優勝は人工知能(AI)を用いたESG(環境・社会・企業統治)評価サービスを手掛けるaiESG(アイエスジー、福岡市)が受賞した。
ビーダッシュキャンプは年に2回開催され、次回は25年5月下旬に札幌市で開く。
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