三菱マテリアルが8日発表した2024年4〜9月期の連結決算は純利益が前年同期の2.2倍の246億円だった。事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス、218億円)を上回った。直島製錬所(香川県直島町)での生産効率改善や為替の円安が利益水準を押し上げた。海外の銅鉱山などからの持ち分法投資利益も増えた。
売上高は38%増の9895億円、営業利益は2.3倍の275億円だった。銅や金の価格が大幅に上昇したため、金属事業の売上高は53%増の7324億円となり、生産効率の改善などと相まって営業利益は3.2倍の224億円だった。
一方、銅加工事業の営業損益は14億円の赤字(前年同期は10億円の黒字)に転落した。高柳喜弘CFOは同日の決算説明会で「銅加工事業の落ち込みは深刻。特に自動車向けの販売が戻ってきていない。半導体の販路拡大などでカバーしていきたい」と懸念を示した。
海外銅鉱山や持分法適用会社のUBE三菱セメントからの持ち分法投資利益は69%増の76億円だった。値上げ効果や熱エネルギー価格の低下で収益性が改善した。
25年3月期の業績見通しは据え置いた。売上高は27%増の1兆9500億円、純利益は51%増の450億円を見込む。セグメント別では金属事業の利益見通しを引き上げた一方で、銅加工事業は引き下げた。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。