ゴールドウインの4〜9月期の業績は好調だった(東京都渋谷区の店舗)

ゴールドウインが7日発表した2024年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比7%増の78億円だった。従来予想を12億円上回った。国内の猛暑で夏物商品の販売が伸びた。韓国の持ち分法適用会社の販売も好調で、人件費などの増加を補った。

売上高は4%増の533億円と同期で最高だった。夏物衣料のほか、登山需要の回復や旅行・スポーツなどのイベント再開で、アウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」などの販売が伸びた。インバウンド(訪日外国人)需要の拡大も売り上げを押し上げた。

営業利益は14%減の52億円だった。株式報酬関連費用などの人件費や、本社移転費用など一過性のコストが発生した。

25年3月期の通期業績見通しは据え置いた。売上高は前期比5%増の1332億円、純利益は14%減の210億円を見込む。ダウンなど、秋冬物衣料の業績への寄与度が高い。渡辺貴生社長は同日の決算説明会で「暖冬観測に備え機能性を生かした商品を中心に、幅広い顧客層にアプローチしていく」と話した。

同日、最大70億円の自社株買いを発表した。発行済み株式総数(自己株式を除く)の1.52%にあたる71万株を上限に、8日から25年3月末まで買い入れる。取引時間中に自社株買いを発表し、同日の株価は一時、前日比990円(13%)高い8819円まで上昇した。終値は984円(13%)高い8813円だった。

ゴールドウインは25年3月期から5年間の中期経営計画で、株主資本配当率(DOE)を6%以上、総還元性向40%を目安に自社株買いをする方針を掲げる。白崎道雄取締役は「今期計画通りの利益なら、総還元性向は60%を超える」と説明した。

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