川崎重工業は6日、羽田空港に隣接する「羽田イノベーションシティ」(東京・大田)内に共創拠点を開設したと発表した。アカデミアや企業、自治体などが実際に集まって連携する場を設け、水素やソーシャルロボットの社会実装に取り組む。脱炭素や少子化といった社会課題の解決につなげる。
6日に開所式を開催した。橋本康彦社長は開所式の後に取材に応じ「社会実装への筋道を作ることが大事だ。共創拠点をうまく活用し、自治体や大学、各企業が同じ方向を目指すための突破口にしたい」と話した。
新拠点は「CO-CREATION PARK-KAWARUBA(カワルバ)」と名付け、川崎重工の橋本社長自身が拠点長を務める。2階建てで、1階で開発したロボットを2階のスペースで実際に使って用途開発する。
拠点周辺では水素供給網の整備が進む。臨海部では潜在需要も大きいと見込まれ、立地条件を生かす。川崎市では水素の商用化に向けた実証が始まり、今後は水素の受け入れ基地の建造も予定されている。
橋本社長は「地元に密着して具体的な案件をやっていくことが大事」と話し、すでに大田区や羽田空港と水素活用で協議をしているという。ロボットを使ってビルの管理や人の案内をできるよう京浜急行電鉄とも検討を進めている。
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