関西空港と大阪市中心部を結ぶ南海電気鉄道(大阪市)の「空港線」が好調だ。コロナ禍が落ち着き、訪日外国人客の利用が回復したためだ。この影響もあり、同社が4月30日発表した2024年3月期決算の純利益は、前年比63.6%増の239億2千万円となり、最高益を4年ぶりに更新した。
空港線は1994年に泉佐野駅と関西空港駅を結ぶ形で開業。大阪市と和歌山市を結ぶ「南海線」と直通運転する特急「ラピート」が多くの訪日客に利用されている。
同社によると、空港線の24年3月期の輸送人員は1572万人で、過去最高だったコロナ禍前である20年3月期の1558万人を上回った。また、運輸収入も19年3月期の104億円を上回る109億円となり、過去最高を更新した。
同社の担当者は「収入に関しては、運賃改定の値上げ分を差し引いても、高い水準で推移した。インバウンドの回復には様々要因があるだろうが、為替の円安が訪日のモチベーションの一つになっているのだろう」と分析する。
売上高も前年比9.2%増の2415億円で過去最高の水準だった。(西村宏治、森下友貴)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。