訪日外国人観光客に日本に行くなら、荷物は小さくと呼びかけるべきだ――。関西経済同友会の宮部義幸代表幹事(パナソニックホールディングス副社長)が4月30日の記者会見で訴えた。外国人観光客が増えることで地元の住民の暮らしなどに影響が生じる「オーバーツーリズム(観光公害)」が、大きな荷物の持ち運びによっても起きているとの見方を示した。

 宮部氏は、「(荷物を)たくさん持ってこられるんですが、『もっとコンパクトに日本を観光しましょうよ』としっかり訴えて、荷物を配送するサービスもつくっていくなどしていかないと、大変なことになる」と話した。

 問題視するのが、駅などの公共交通機関のエレベーターの利用状況だ。大きな荷物を運ぶ訪日客に「占用されている」ような状況もあるといい、車いすの人やベビーカーの親子連れなどのような「本当の意味でエレベーターを必要とされている方に回らなくなってくる、大きな社会問題につながってくる可能性があるので、何らかの形で解決しないといけない」と続けた。(諏訪和仁)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。