エクセディは株主から資本コストなどを意識した経営を強く求められている

エクセディは29日、最大300億円で自社株買いを実施すると発表した。発行済み株式総数(自己株式を除く)の28.71%に当たる1200万株を上限に買い付ける。期間は30日から1年間で、市場取引で取得する。2025年3月期の年間配当を従来予想比で80円増やして200円にすることも明らかにした。

自社株買いや増配は複数の大口株主との対話で要望があったという。エクセディ株を巡っては、5月にアイシンが保有していた発行済み株式の3割超を売却すると発表した。その後、10月までにアクティビスト(モノ言う株主)として知られる旧村上ファンド系の投資会社が2割超を取得している。

25年2月末に従業員を対象に1人当たり最大で500株、200万円の自社株を付与する制度も新設する。付与から2年3カ月の譲渡制限期間を設け、従業員が経営へ参画する意識の醸成につなげる。

29日発表した24年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比17%増の63億円だった。主力の自動車の変速装置などでコスト上昇分の売価への転嫁や為替相場の円安進行が収益の追い風となった。

25年3月期通期の業績予想は据え置いた。売上高は前期比3%減の3000億円、最終損益は100億円の黒字(前期は100億円の赤字)を見込む。

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