NTTの島田明社長は29日、子会社のNTTドコモの携帯電話の基地局の調達方針について「品質の良いものを選択していくのが基本的なスタンス」と述べた。総務省の通信政策特別委員会で委員からの質問に答えた。
ドコモの基地局機器は富士通とNECが大半で、フィンランドのノキアを一部使っていた。このほど新たにスウェーデンのエリクソンと調達契約を結んだ。都市部で同社の最新型アンテナを順次設置し、地方ではノキア製の導入を増やす。いずれも富士通製と置き換えていくことが判明している。
こうしたドコモの方針転換の報道を受けて同委員は「日本の競争力強化という点から逆行している」と指摘した。
対して島田氏は「海外メーカーを使わざるを得ない状況」と応じた。海外勢が利用者ごとに専用の電波を割り当てる最新型アンテナで先行する一方、国内メーカーは提供できていないと指摘した。都市部を中心に通信量が増えるなか、国内メーカーが高品質の機器を開発できれば「しっかり利用していく」とも述べた。
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