楽天モバイルは通信品質の改善が課題だった

楽天グループ傘下の楽天モバイルは30日、電波がつながりやすい周波数帯「プラチナバンド」の電波を発する試験を始めたと発表した。通信大手4社のなかでは楽天のみがプラチナバンドに対応していなかったが、2023年10月に総務省から割り当てを受けていた。試験で課題をあぶり出し、通信品質の改善につなげる。

楽天モバイルは「試験電波による検証を経て、早期に商用サービスの提供を順次開始できるよう目指している」とした。3月に同社が開いた法人顧客向けのイベントで鈴木和洋共同CEOはプラチナバンドについて、「鋭意準備中。夏前をメドに使えるようにしたい」と語っていた。

楽天は20年4月にモバイル事業に本格参入した。ただ、プラチナバンドを持っておらず、特定の場所でつながりにくいなど課題があった。プラチナバンドは建物内でも電波が減衰しにくく、通信品質の改善が期待されている。

楽天の契約数は法人回線も含め4月には650万件に達した。早期に800万〜1000万件に引き上げる目標を掲げるが、NTTドコモなど大手3社とシェアで大きな開きがある。プラチナバンド獲得の際に鈴木氏は「高品質なサービスを提供して、加入者獲得を加速し、一刻も早い黒字化を目指したい」と強調していた。

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