ロート製薬とパークシャが開発した傾聴に特化した対話AIの利用イメージ

ロート製薬はこのほど、傾聴に特化した音声対話AI(人工知能)を開発したと発表した。問いかけに即答するのではなく、「それは大変でしたね」など利用者に寄り添うような返答を優先して、子どもや高齢者らが抱える孤独感の解消を支援する。

児童精神科医師の助言をもらいながら、AI開発のPKSHA Technology(パークシャテクノロジー)と共同で開発した。既存の生成AIをベースに、不安をあおるような表現を削除した。対話に間を持たせるなどの特徴があり、利用者の話を引き出すことに特化するようAIの仕様を変えた。

地方自治体の協力を得て、学校に行けない子どもたちに使ってもらった。AIとの対話について30人から回答があり全員が「楽しかった」と振り返った。ロート製薬は医師など専門家らとのつながりを生かして効果の検証を進める。1人での作業が多い工場など、孤独感を抱えやすい職場などでの活用も想定して、企業向けのサービス提供も検討する。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。