兵庫県尼崎市は子育て世帯向けの住宅を整備する。市営住宅をリノベーションして市外からも入居者を募集するほか、市営住宅跡地に住宅を整備する事業者の公募も始めた。同市は子育て世帯の転出超過が続いており、良好な住環境を整えて居住地として選ばれる街をめざす。
JR塚口駅から徒歩8分の上坂部住宅、阪神尼崎駅徒歩5分の昭和通2丁目改良住宅を各1戸リノベーションした。3DKの間取りを2LDKに改修し、食器洗い乾燥機付きのシステムキッチンや浴室乾燥機などを設けた。
市営住宅は本来、所得が低い市民向けの住宅だが、リノベーションした2戸は特例扱いで市外や県外からの申し込みを可能とする。応募要件も中学生以下の子どもがいる世帯で、世帯年収500万円以上などとした。家賃は月額8万円前後を予定しており、11月11日から入居者を募集する。
2025年度以降も同様の取り組みを継続する方針だ。松本真市長は「尼崎の暮らしやすさを実感してもらい、市営住宅退去後も市内に住んでもらえれば理想的」と話す。
事業者の公募を始めたのは富松住宅の跡地で、公募型プロポーザル方式で事業者を決める。質の高い住宅地とするため、一戸建て住宅を整備する場合は床面積を100平方メートル以上、共同住宅の場合は1戸あたり55平方メートル以上の条件を付けた。
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