▼蓄電池 電気をため、使うときに供給する電池。電極間のイオンの移動や化学反応で充放電し、リチウムイオンを使った製品が多い。電気自動車(EV)や家庭・産業向けの定置用など幅広い用途がある。

定置用蓄電池は発電量が多い時間に電気をため、需要の高い時に放電する。発電量が天候に左右される再生可能エネルギーの普及により電力の需給バランスが崩れやすくなる中、需給調整の切り札として期待される。中国や欧米を中心に開発や導入が進み、米カリフォルニア州では蓄電池が最大の電力供給源となる時間帯もある。

日本は国土が狭く大型の蓄電池を設置できる場所が限られる。家庭用の普及余地が大きく、太陽光発電の電力の有効活用や災害時の非常電源として導入が進んでいる。日本電機工業会(JEMA)は家庭用蓄電池の出荷台数が30年度に累計約300万台に上り、一般家庭3800世帯以上の年間消費量に相当する電気を貯蔵できるようになると試算する。東京都は25年4月から新築戸建てに太陽光パネルの設置を義務化し、蓄電池を導入する家庭には補助金を出す。

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