両社の設備を生かして合成メタノールの供給網を築く(三菱ガス化学のメタノールタンク)

出光興産と三菱ガス化学は23日、環境負荷を減らしたメタノールを燃料として船舶向けに販売することで協力すると発表した。両社が使うメタノールの貯蔵用タンクや燃料補給船を融通し、2026年度から供給を始める。船舶メタノールの市場がまだ小さいなか、普及に向けた初期投資を効率化する。

グリーン水素と二酸化炭素(CO2)からつくる「合成メタノール」、廃プラスチックや生物由来の「バイオメタノール」を船舶に販売する。現在の燃料である重油に比べて環境負荷を大きく減らせることから、普及への期待が高まっているという。

出光と三菱ガス化学は海外企業からメタノールを共同で買うことも検討する。26年度から供給する量は未定。出光は合成メタノールを加工してできる合成ガソリンの事業化を狙っており、自動車向けだけでなく船舶の需要も開拓して市場規模を広げる。

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