名古屋市は23日、水素の利活用方法を共有する「水素技術ワークショップ」を開催した。中部企業など19社がトヨタ自動車の元町工場(愛知県豊田市)を訪問し、工場での水素利用技術を学んだ。カーボンニュートラルの実現に向けて、水素産業の裾野を広げたい考えだ。
トヨタは元町工場を水素利用拠点と位置付けており、製造・貯蔵・利用のバリューチェーンを整備している。この日は、水を電気分解して水素を発生・供給する小型水素ステーションなどを公開した。1日当たり99立方メートルの水素を製造でき、燃料電池(FC)フォークリフト7〜8台分を賄えるという。
トヨタは世界の自社工場での二酸化炭素(CO2)排出量を、2035年までに実質ゼロにする目標を掲げている。国内10工場での水素消費量は30年ごろに5500トンと、現在の22倍に拡大する方針だ。
名古屋市次世代産業振興課の前田浩史課長は「見学会を通して得た知見を生かし、中小企業などにも水素事業に参入してもらいたい」と話した。
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