▼充足率 企業が計画した採用数に対して内定を出した人数、もしくは採用した人数の割合。日本経済新聞がまとめた2025年度の採用状況調査では、主要企業の62.2%が予定した人数を採用できなかった。充足率が6割を下回る企業も11.3%に上った。

求人数を就職希望者数で割った大卒求人倍率自体はバブル期の方が高い。リクルートワークス研究所によると、1991年卒の倍率は2.86倍と25年卒の1.75倍を上回る。バブル期は企業がこぞって採用を拡大したのに対し、足元は生産年齢人口の減少が影響した構造的な問題になっている。

企業は新卒以外の採用も必要人数を確保するのが難しくなっている。厚生労働省が9月に公表した24年の労働経済の分析(労働経済白書)によると、ハローワークでの新規求人数に対する充足率は23年に10%程度だった。バブル期を大きく下回り、この半世紀で最低水準となった。労働経済白書は過去の人手不足は「短期かつ流動的」だったが、10年代以降は「長期かつ粘着的」と評した。

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