自動車部品や工具を手掛ける不二越は21日、アルミ向けに「バリ」と呼ばれる加工時の不要な突起が生じにくい工具を発売すると発表した。ドリルなど4種類の工具を11月5日に発売し、全体で年間10億円の売り上げを目指す。
不二越はこれまでも鋼向けにバリの発生を抑える工具を手掛けてきた。電気自動車(EV)へのシフトなどでアルミ加工への需要が高まってきたことから、非鉄金属向けにも工具を発売する。アルミ以外にも銅合金や樹脂など幅広い素材の加工もできる。
アルミは他の素材に比べ変形しやすい性質のため、加工時に不要な残留物が突起となって発生しやすく、バリを取り除く作業や検査工程が必要だった。新製品では摩擦を低減する加工を施したほか、外周部を鋭くして切れ味を向上させ不要な突起の発生を抑える。
同社のテストでは、従来のアルミ用ドリルで0.61ミリの高さの突起が発生したのに対し新製品では0.02ミリだった。バリを取り除く工程などを減らし加工作業の効率化を後押しする。
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