日銀の植田総裁は海外に出張しているため18日都内で開かれた全国信用組合大会にあいさつを寄せ、内田副総裁が代読しました。

この中では物価の先行きについて「消費者物価の基調的な上昇率は徐々に高まっていくと想定している」としたものの「海外の経済・物価動向、資源価格の動向、企業の賃金・価格設定行動など、経済・物価をめぐる不確実性は引き続き高いと考えている」と指摘しました。

さらに「アメリカをはじめとする海外経済の先行きは引き続き不透明であり、金融資本市場も引き続き不安定な状況にある」としたうえで、当面はこれらの動向を極めて高い緊張感をもって注視し、影響を見極めていく考えを改めて強調しました。

このところアメリカでは、日本時間の17日夜発表された小売業の売上高をはじめ市場の予想を上回る経済指標が相次いでいますが、日銀としてはアメリカ経済の先行きに対して警戒を緩めていないことを示した形で、今後の利上げについても慎重に検討するものとみられます。

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