▼ファウンドリー 顧客が設計開発した半導体の製造を請け負う事業者を指す。半導体に回路を書き込む「前工程」の作業を担い、半導体技術の高度化に伴い役割が増している。インドの調査会社フォーチュン・ビジネス・インサイツによると、2024年のファウンドリーの市場規模は前年比16%増の1484億ドル(約22兆円)となる見通しだ。
半導体の設計開発から製造までを1社が全て担うのは投資負担やリスクが大きく、2000年代から開発と製造を分離して得意分野に投資を集中させる水平分業が広がった。人工知能(AI)やスマートフォン向けの最先端半導体はファウンドリーが受け皿になることが多い。米アップルのiPhone向け半導体や米エヌビディアのAI半導体は台湾積体電路製造(TSMC)が生産している。
ファウンドリー大手は先端品の半導体の生産を受託するために回路線幅の微細化を競ってきた。現在は3ナノ(ナノは10億分の1)メートル品が最先端で、25年にはTSMCと韓国サムスン電子が2ナノを量産する。米インテルは21年、ファウンドリー事業に参入したが赤字が続いており、再建に向けて製造事業を分社化する。国内では22年にラピダスが設立され、27年の2ナノ品量産を目指す。
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