三菱重工業は「天然水素」の探査を手掛ける米スタートアップ、コロマに出資した。地中に存在する天然水素は水を再生可能エネルギーで電気分解してつくる「グリーン水素」よりも低コストになる可能性がある「ホワイト水素」として注目を集めている。三菱重工は脱炭素化の取り組みを成長領域に位置づけており、出資により顧客の課題解決に向けた提案力を強化する。
コロマ社は米コロラド州デンバーのスタートアップ企業で米アマゾン・ドット・コムや米ユナイテッド航空のファンドなども出資している。15日には大阪ガスもコロマ社への出資を発表した。水素は天然ガスなど化石燃料を分解してつくる「グレー水素」やグレー水素のうち生成時に出る二酸化炭素(CO2)を回収・貯留するなどして排出量を実質ゼロにした「ブルー水素」、水を再生可能エネルギーで電気分解してつくる「グリーン水素」がある。
環境負荷の低いブルー水素やグリーン水素は生産コストの高さが課題。ホワイト水素はアフリカや米国などで確認されている。脱炭素化に向けたゲームチェンジャーともいわれ注目を集めている。
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