リンガーハットはベトナムに店舗網を広げる(写真は都内の店舗)

リンガーハットは11日、ベトナムで完全子会社を設立すると発表した。ベトナムの最大都市ホーチミンに2025年3月の設立を予定する。ベトナムでは過去にフランチャイズチェーン(FC)店を出店していたが、直営店の展開を目指す。すでに出店しているタイやカンボジアの好調を背景に、東南アジアで店舗網を拡大する。

完全子会社を設立し、ベトナムで直営店の展開に乗り出す。かつてベトナムではショッピングセンター(SC)内にフランチャイズチェーン(FC)店を3店舗出店していた。新型コロナウイルス禍に撤退したが、佐々野諸延社長は「ベトナムはASEAN(東南アジア諸国連合)でもともと出店していたエリア。タイやカンボジアのメニューがベトナムでもある程度受け入れられるのでは」と話す。

リンガーハットは直営店をタイで5店舗、カンボジアで4店舗展開しており、ベトナムは東南アジア地域では3カ国目となる。9月にはカンボジアで初となる郊外エリアへの出店も発表しており、東南アジア地域での店舗網拡大に本格的に乗り出した。

ベトナムでは現地にあわせた店舗を出店していくという。すでに出店するタイやカンボジアでは、主力の「リンガーハット」の「ちゃんぽん」や「皿うどん」に加え、「うどん」や「とんかつ」など海外で人気の高い日本食メニューも提供している。

佐々野社長は同日都内で開かれた決算会見で「直営店だけでの出店には限界がある。東南アジアでジャパニーズスタイルがある程度確立されれば、FC展開で出店が加速する」と話した。出店目標は現時点では未定としている。

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