関西電力とコスモ石油などは10日、火力発電所などから出る二酸化炭素(CO2)を回収して地下に貯留するCCS事業の設計業務をエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)から受託したと発表した。関電は脱炭素を目指しているが当面、火力発電による電力供給は必要と判断している。CCSを通してCO2の外部排出を減らす。
関電の堺港発電所(堺市)やコスモ石油の堺製油所(同)から排出されるCO2を分離、回収。堺港発電所で液化・貯蔵したうえで出荷桟橋まで液化CO2をパイプラインで送る業務の設計を請け負う。
桟橋から専用船を使ったCO2の輸送や東南アジアのマレー半島沖での受け入れ、海底への圧入などの業務については、三井物産やUBE三菱セメントなどが担う。
JOGMECは、先進的なCCS事業を民間から公募。24年6月に9案件を選定し、関電らのプロジェクトはその1つだった。
関電のCO2回収事業では、舞鶴火力発電所(京都府舞鶴市)でも分離、回収されたCO2を液化してタンクに貯蔵。CO2輸送船に積み込むまでの実証実験に取り組んでいる。
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