JR大阪駅南側の「サウスゲートビルディング」(中央)は初の大規模リニューアルを手がける

JR大阪駅の駅ビル開発を担うJR西日本ステーションシティ(大阪市)や大丸松坂屋百貨店は8日、大阪駅南口の複合ビル「サウスゲートビルディング」を2025年秋から大規模改装すると発表した。

11年の開業以来初の大幅改装で、29年にグランドオープンする。総事業費は非公表。ビル内の大丸梅田店の売り場面積は約4割減らす。大阪駅周辺の再開発で商業施設間の競争が激しくなる中、改装でファミリー層やインバウンド(訪日外国人)需要テコ入れを図る。

サウスゲートビルディングは地上27階、地下4階からなる。今回改装するのは大丸梅田店が入る地下2階〜地上15階部分。10〜15階にJR西日本SC開発(大阪市)が手がける商業施設や飲食店が入る。

大丸梅田店は1983年開業で、阪急うめだ本店など近隣の百貨店や商業施設との競争が激しい。24年3〜8月期の店舗売上高は288億円と、新型コロナウイルス流行前の19年3〜8月期比で9%減の水準だ。大丸松坂屋百貨店の主要7店で唯一コロナ前を下回っている。

大丸松坂屋を傘下に持つJ・フロントリテイリングの小野圭一社長は8日の決算説明会で「梅田は百貨店や商業施設が乱立し、オーバーストア状態になっている。面積の大きさではなく、売り場効率を高める」と話した。

JR大阪駅周辺では7月に西口で「イノゲート大阪」「JPタワー大阪」が全面開業したほか、9月には北側で大型再開発「グラングリーン大阪(うめきた2期)」の一部街区が先行開業するなど複合ビル開業が相次いでいる。

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