再生医療を手掛けるジャパン・ティッシュエンジニアリング(J-TEC)は7日、肌がまだらに白くなる白斑を治療するための培養表皮を発表した。製品名は「ジャスミン」で11日から発売する。従来の移植治療よりも少量の皮膚の採取で済み、患者の負担を減らせる。
新製品は患者の正常な皮膚から少量の皮膚組織を採取して表皮細胞と一緒に培養し、シート状にする。患者の白斑患部の表皮部分を薄く削ってシートを貼り付けることで、色素を再生する仕組み。
2023年3月に厚労省から再生医療製品として承認を得た。医療費の自己負担を一定額に抑える高額療養費制度の対象で、患者の自己負担額は月額6万〜25万円だ。
白斑は皮膚の色素細胞が減ったり、消えたりすることで皮膚の色がまだらに白くなる疾患で、国内に約15万人の患者がいるという。軟こうの塗布や光線を照射する治療法が一般的だが、効果が出ない場合は患者の正常な皮膚を患部に移植する外科治療で対応する。
J-TECはこれまでに表皮や軟骨、角膜上皮などの再生医療製品を発売している。21年に帝人が子会社化した。
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