パナコネクトの佐賀工場(佐賀県鳥栖市)

パナソニックホールディングス(HD)傘下のシステム事業子会社、パナソニックコネクトは4日、放送機器向けの電子部品などを手掛ける佐賀工場(佐賀県鳥栖市)を2025年9月に閉鎖すると発表した。24年4月に放送機器事業をグループの別会社に移管し、投映機事業も売却を決めるなど、システム事業に経営資源を集中する戦略を踏まえて決定した。

佐賀工場は1964年に操業を始め、乾電池や電子黒板、電話やファクスなど多くの製品を生産してきた。電化製品の生産を海外に移管する流れが強まった90年代以降は、品目の入れ替えが進んだ。近年は放送機器向けの電子機器のほか、監視カメラなど他社向けの生産を請け負うこともあった。

約120人の従業員に対しては、本人の希望を聞きながらパナソニックグループの別の職場などを提案する。佐賀工場の機能は大阪府門真市の拠点に移すことを検討する。6万平方メートル超ある工場の敷地は売却を視野に入れる。

パナソニックコネクトの幹部は4日、佐賀工場で記者会見し「地元経済や近隣住民に影響を及ぼす決断で申し訳ない」と述べた。

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