【ニューヨーク時事】週末26日のニューヨーク外国為替市場では、円相場が1ドル=158円台前半に急落し、1990年5月以来約34年ぶりの安値水準を付けた。日銀が政策金利の据え置きを決めたことなどを背景に、円売り・ドル買いの流れが一段と加速。日本の通貨当局による為替介入への警戒感が高まっている。

午後5時現在は158円32~42銭と、前日同時刻比2円73銭の大幅な円安・ドル高。

日銀は26日、金融政策の現状維持を決定。植田和男総裁は金融政策決定会合後の記者会見で、円安について「基調的な物価上昇率に今のところ大きな影響を与えていない」と述べた。市場では利上げが遠のいたとの見方が広がり、円安が一段と進行した。

さらに、この日発表された3月の米個人消費支出(PCE)物価指数がインフレの根強さを示唆する内容だったことから、連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が後退。日米金利差を意識した円売り・ドル買いが進んだ。

1ドル=158円台に急落した円相場を示すモニター=27日午前、東京都中央区

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