JR九州は、子会社のJR九州高速船(福岡市)に取締役副社長の職を新設すると発表した。JR九州の松尾英典執行役員が7日付で就任する。JR九州高速船が博多港と韓国・釜山港を結ぶ高速船「クイーンビートル」で浸水を隠して3カ月以上運航を続けていた問題を受け、内部統制の強化を図る。
松尾氏はJR九州高速船に7日付で転籍する。人選の理由についてJR九州は「鉄道事業本部で安全輸送体制を構築してきた経験があるほか、(JR九州高速船に分社化前の)船舶事業部で業務した経験もある」としている。
浸水隠蔽問題を巡っては、9月17日に国土交通省がJR九州高速船に対して最も重い行政処分である「輸送の安全確保に関する命令」を出した。同命令を受けるのは2023年6月に続いて2度目。あわせて、全国初となる安全統括管理者と運航管理者の解任命令も出した。
親会社であるJR九州は9月3日に第三者委員会を設置し、浸水隠蔽の動機や原因について調査している。
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